このサイトはWordpressというCMSで作成しています。もともとはブログ用だったようですが、さまざまな機能がプラグインで追加できることもあって、単なるブログではなくWebサイトを作成する土台となっています。ただ、このCMSにはさまざまな種類があり、有料のものも無料のものもあります。もちろん、私が触って遊べるのは無料のものだけですが…。
前から気になっていたのですが、触ってなかったCMSにMagic3というのがあります。
Magic3は日本発のオープンソース(GPLv3ライセンス)な汎用CMSだそうです。Webアプリケーションプラットフォームとして、「ウィジェット」という仕様のモジュールを組み合わせることでさまざまな機能を実現するようです。
ただ、このCMSで作ったサイトをみたことがなくてイメージがつくれなかったし、紹介しているサイトもなくて、インストールせずに時間が経っていました。
そこで、CORESERVERでもインストールできるらしいというのをどこかのサイトでみかけたので試してみることにしました。
準備
- CORESERVERでデータベースをあらかじめ作成しておきます。
- CORESERVERの「管理画面」の「データベース」をクリックしてデータベースの画面にします。
- 「MySQL の追加・編集」の欄で「DB/ユーザ名」に適当なデータベースの名前をつけます。
- 「パスワード」欄にパスワードを入力します。DB名とパスワードは後で必要になるので必ずメモしておきます。
- 文字コードは「UNICODE」を選択します。
- 私はメモ欄に「Magic3」と入れておきました。後でわからなくならないようにするためです。
- 入力した行の左端にある「選択」欄をチェックします。
- 「作成」ボタンをクリックします。作成までには数分かかります。
- CORESERVERでドメインウェブを設定してます。私はマイドメインでの運用で、サブドメインとしてMagic3のサイトを作成します。
- CORESERVERの「管理画面」の「ドメインウェブ」をクリックします。
- 「ドメイン情報入力」の適当なSubサイトにドメイン名を入力します。私は「m3.xxxxx.jp」というサイト名にしました。
- 「ドメイン設定」ボタンを押して、ドメインを登録します。
- 「No Dir」欄をチェックしていないので、しばらくすると「public_html」フォルダ下に「m3.xxxxx.jp」というフォルダができます。
- Magic3のアップロード
- Magic3のサイトから最新リリースをダウンロードする
- このサイトでは最新リリースはsourceforge.jpに置かれているようです。そこからダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを展開します。形式がtar.gz形式のため、7-Zipというツールで展開しました。
- 展開した「Magic3」フォルダ下のファイル群をCORESERVERの先ほど作成したフォルダ下にアップロードします。私は「FileZilla」を利用しています。
インストール
- インストーラーを実行して環境をチェックする
- 先ほど設定したサイトのURLの下のmagic3(http://m3.xxxxx.jp/magic3)にアクセスします。
- 「Magic3インストール」ページが表示されるので、「次へ」を選択します。
- 「インストール環境チェック」が表示されます。環境面ではCORESERVERであれば基本的に問題ありません。ただし、3点問題があります。
- 「一時ディレクトリのアクセス権」が「書き込み不可」で赤字になっています。
- 「Magic3設定ファイルのアクセス権」が「書き込み不可」で赤字になっています。
- 「リソース(画像等)格納ディレクトリのアクセス権」が「書き込み不可」で赤字になっています。
- 「一時ディレクトリのアクセス権」を次のように設定します。
- CORESERVERでは標準の「/tmp」が書き込み不可になっています。
- ファイルマネージャでinclude/global.phpを開きます。
- ‘M3_SYSTEM_WORK_DIR_PATH’の値を「/public_html/magic3/tmp」に変更しました。
- 新しい一時ディレクトリのパーミッションを「777」に変更しました。
- 「Magic3設定ファイルのアクセス権」は「include」ディレクトリのパーミッションを「777」に変更しました。
- 「リソース(画像等)格納ディレクトリのアクセス権」は「resource」ディレクトリのパーミッションを「777」に変更しました。
- ここで再表示させると赤字だったところがすべて緑色になりました。
- インストーラーを実行してサイト情報を入力する
- 「ルートURL」は先ほど設定したURLになっていることを確認する。
- 「DB種別」はMySQLを選択する。
- ホスト名は「localhost」のままにする。
- 「DB名」「DBユーザ」「パスワード」は先ほどメモして置いたものを入力します。
- 「接続テスト」を押して、「接続正常 => テーブル作成正常」と表示されることを確認する。
- 「設定値を更新」をクリックする。
- 「次へ」を押して進む。
- データベースを構築する。
- 「実行」をクリックする。しばらくすると次のように表示され、DB構築が完了する。
- デモサイトの設定をする。ここは良く分からなかったのですが、「simple_demo1.sql」を選択してみました。
- 「インストール」を押すと「データを作成しますか?」というダイアログが表示されるので「OK」をクリックする。
- 「データインストール完了しました」と表示される。
- 「次へ」を押す。
- 「インストール完了」ページが表示されるので、「インストーラーを削除して終了」を押す。
これでとりあえずインストールはできました。一時ディレクトリはインストールするサーバの問題なのでやむを得ませんが、あとは比較的容易にインストールできました。
動作についてはとりあえずサンプルを表示したり、文字を直したりする範囲では軽快に動いているようです。
そして、Magic3というCMSは比較的更新が頻繁に行われているようです。まだ実装されていない機能もあるので順次実装されている面もあるようです。
最初にインストールしてから2週間ほどで、すでに2.4.0にアップデートされたというので、アップデートにもチャレンジしてみることにしました。
Magic3のWebによれば、インストーラによるバージョンアップとサイトを運用しながらインターネット経由で行う自動バージョンアップが用意されているようですが、自動バージョンアップは「バージョン2.0以降でサポート予定」とありながら、まだ実装されていないようで、今回はインストーラによるバージョンアップを試してみました。インストーラによるバージョンアップも、
という2つの方法があるようです。
まだ、インストールしたばかりで手をほとんど加えていないので、今回は上書きバージョンアップにチャレンジしてみることにしました。
Magic3ソースの上書き
- Magic3のWebから最新版のソースをダウンロードします。ソースは「Sourceforge.jp」で管理されているようです。今回のバージョンは2.4.0でした。
- ダウンロードしたソースを解凍します。「.tar.gz」で圧縮されているので、7-Zipというツールで解凍しました。
- 解凍した「magic3」フォルダ以下のすべてのフォルダとファイルを、既にインストールしていたサイトのルートフォルダに上書きコピーしました。ファイル数が7000以上あって、アップロードには少々時間がかかります。
インストール作業
- サイトのURLにアクセスするとインストーラのページにリダイレクトされます。「次へ」をクリックします。
- インストール環境チェックが行われます。既存のサイトに上書きなので、基本的には問題ないはずですが、CORESERVERでは一時ディレクトリがエラー(赤字)になります。
- そこで、インストールの時に行ったように、「/include/global.php」ファイルの「M3_SYSTEM_WORK_DIR_PATH」の値を「/tmp」から設定したフォルダに変更します。するとエラーは解消できます。そこで「次へ」をクリックします。
- サイト情報としてデータベースに関する情報を入力します。既存のものと同じものを入力し、「接続テスト」を行うと「テーブル作成正常」と表示されます。
- 「バージョンアップ方法の選択」では、デフォルトで表示されている通り「既存データを残して、DBをバージョンアップ」にして「次へ」をクリックします。
- 「DBバージョンアップ」が表示されたら「実行」をクリックします。
- しばらくすると「バージョンアップ完了」が表示されます。今回は特に旧システムのファイルと退避していなかったので、そのまま「次へ」をクリックします。ただし、「resource」フォルダなどに設定を保存していたり、手直しをしていたファイルがあれば、ここでファイルをコピーします。
- 「インストール完了」が表示されるので、「インストーラを削除して完了」をクリックします。すると、管理画面が表示され右上にバージョンが表示されます。また運用ログにデータベースのアップデートが表示されています。
これでアップデートは完了です。まだresourceフォルダに入るような手を加えていないので、容易にできましたが、バックアップさえ取っておけば、最後にコピーもあるので、対応できるように思えました。
携帯やスマホの表示の設定などもresourceフォルダに保存されるようなので、少しそれらの設定も触れて動作を確認してみようと思います。
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